KAT-TUNのMOONとMoonlightについて- MOON編-
さすがにそろそろろばまろばましすぎて気持ち悪い思考が振り切れそうなんで、一旦KAT-TUNの楽曲トークでもしようかと。
でもひとつだけ言い訳させてほしい。
私を気持ち悪くしてしまったのは彼らです。
人のせ〜〜〜〜い!!!!
さて、KAT-TUNのMOONと言えば、10周年ベストアルバムのファン投票選抜曲にも入った人気曲。
収録は2009年のアルバム『Break the Records -by you&for you-』。
KAT-TUNがきちんと6人で作った最後のアルバムで、このアルバムを引っさげた同名ツアーも行なっており、更にそのライブのファイナルはDVDにもなっている。こちらも同じくKAT-TUNとしては最後の赤西くんもといじんじん参加のライブDVDである。このブログでは赤西くんのことじんじんて呼びます。よろしくね。
メンバーソロ6曲を含めた全16曲収録。て、やっぱりボリュームがすごい。普通アルバムて10曲そこそこじゃないの?KAT-TUNて太っ腹が過ぎんか?で、3000円ぐらいで売ってるわけじゃん?1曲200円もしないじゃん…片道電車賃かよぅ………
このアルバムもやっぱり6人KAT-TUN、もといろくーん最後の正式なアルバムなだけあって全部良い。ほんとに。全部いいんだよ。
KAT-TUNの何がこわいって本当にアルバム収録だろうがシングルのカップリングだろうが全部いい。ファンの贔屓目じゃない。いやそうかもしれないけど、ちょっとアルバム1回聴いてほしい。全部いいんだよ…ほんとに…。
私金のかかった映画好きなんですよ。
KAT-TUNの楽曲も、演出も衣装も、金かかってんなー!最高!って思えて大好き。
そしてもちろんそのお金の使い方が「金だけかけてるもの」じゃないってところ。良いお金の使い方。
KAT-TUNって本当に本人たちが至る所にめちゃくちゃ口出ししてるんですよね。
「KAT-TUNはわがままで個性の塊。やりたくないことは絶対やらない。」って彼らはずーっと、デビュー前から、デビューしても言ってたんです。
まぁ言うてもそんな10代とかハタチ前後のガキンチョの言うこと聞きます?どうせめんどくさいところは大人に任せて、ふんわりしたかんじでの口出しじゃないの?言われるがままにやってたこともあるんじゃないの?って。私もファンながら思ってたんです。
これがまぁ、そんなことなくて。
10周年ライブツアーのパンフレットで私は初見だったんですけど「デビュー曲の衣装が気に入らなくて撮影が1日延期になった」って。
ええ〜!とんだじゃじゃ馬〜!じゃじゃ馬って女の子に対して使う言葉だけどあえて使おうKAT-TUNじゃじゃ馬〜!
『KISS KISS KISS』というシングルの特典としてついてくるDVDに、シャッフルKAT-TUNという企画がありまして、ざっくり言うとこの時点で4人となっているKAT-TUNが2:2に分かれてユニット曲を一から作る過程を追ったドキュメンタリーなんですね。これも話し出すと長いので割愛しますが、KAT-TUNがどうやって曲を作っているのかわかる非常に興味深い映像でして、企画監督は我らが中丸雄一様。ほんとさすが。ユウイチナカマルはわかってる。信じてる。アイラブユー、マリーミー!つい告白したくなっちゃう。3人になってもシャッフルKAT-TUNまたやってください。もうシャッフルとかじゃないけど、それぞれのユニット曲お願いします。
で、その曲作りで曲選びにもめちゃくちゃ時間かけるし、このサビはどうのこうの、Aメロはどうのこうの、と口出しまくる訳です。うわ〜!妥協を許さねぇ!っていうのが亀梨上田ペアでして、すんなり曲が決まった田口中丸ペアだってレコーディングの際におじゅん(※田口くんのことです)がにっこにこしながら「あ、ここの音消せる?」とか言って聴かせどころの音消してもらったりしてる訳ですよ。
何が言いたいかと言うと、KAT-TUNってすごい口出ししてるんですよ。何にでも。
KAT-TUNの何かなら、それこそ何にでも、自分達が満足するちゃんとカッコいいものを作って、KAT-TUNのものとして届けてくれるんです。
こんな信じられるアイドルいます?います。KAT-TUNが。
いや前置きがNAGEEEEE!!!!
割愛してこれかよ!!!
ということでね、そんな信じられるKAT-TUNが6人体制で最後に出した全部最高のアルバムに、『MOON』は収録されております。ちなみにこれ以外のKAT-TUNのアルバムもまぁもちろん全部最高なんですけどね。
MOONは和ロックテイストの曲に、月夜に照らされた一夜限りの許されない恋の詞を乗せた、みんな大好きなやつです。しかも一人称「私」。
KAT-TUNが「私」として歌うんですよ。
「生まれ変わっても抱きしめてね 同じ優しさで私を愛して」って、「生まれ変わっても抱きしめてね 夢の中でいいよ 私を愛して」って。
KAT-TUNに歌わせてくれて本当にありがとうございます。世界の全てに、それこそこの大地と空と空気とかにもお礼が言いたい。地球か。あと太陽系とか宇宙全体にもお礼したい。
ちなみにCD音源版よりもライブDVD収録版のほうがじんじんの「under the moonlight」に気合が入っていて好きです。
ここから歌詞について考えます。
「全て脱ぎ捨てて 羽ばたく蝶になる」
「全て脱ぎ捨てて 散りゆく華になる」
蝶になれたんですよ。この一晩だけ。
スタートからずっとサビは「羽ばたく蝶になる」なんですけど、大サビのラストだけ「散りゆく華になる」なんです。
「同じ優しさで私を愛して」も大サビになると「夢の中でいいよ 私を愛して」になるんですね。
もうやだ…I・MI・SHI・N…(DAISUKI♡)
どうして蝶になって羽ばたけると思ったのに、散りゆく華になるなんて言うの?
どうして同じ優しさで愛してって言えていたのに、夢の中でいい、なんて言うの?
・月夜の夢 碧に染まる思い出たち 叶わぬ恋と知ってた
・掛け違えた気持ち二つ まだ間に合う?なんてね
初めから既に気持ちは掛け違っているとなると、羽ばたく蝶になったのは過去の話説浮上。
まだ間に合う?なんてね、と自嘲するところから時系列は遡り、長らく過去を振り返り、散りゆく華になる、へ向かうのかもしれない。
そう思うと、「月夜の夢=思い出たち=叶わぬ恋」と全ては同じことで、全部過去のことなんだな、と。
・おぼろ月夜 霧に霞む 二人の日々 壊れそうな 約束
・嘘でもいい 貴方の大切でありたくて 背伸びして追いかけた
これも過去形ですね。
MOONてサビは刹那の幸せを歌ってますけど、それ以外が不穏すぎるんですよね。サビ以外だと、全く「貴方」からの愛が見えない。「私」は「貴方」から生まれ変わっても愛されたいのに、約束は壊れてしまいそうだし。
貴方の大切でありたいけど、嘘だってわかってるよ、の言い方ですよね、これらのフレーズって。追いかけている側だし…なんだか悲しくなってきました…。
・輝いた 遥かな記憶を 呼び覚まして進むよ
・でも何気ない 小さなことばかり 消えない 消せない
これも過去形。
「輝いた遥かな記憶」ってなんじゃろ?と思ってたんですけど、先述の「羽ばたく蝶になる」過去説を使うとしっくりきますよね。
「一夜限りの月の光 全て脱ぎ捨てて 羽ばたく蝶になる」「生まれ変わっても抱きしめてね 同じ優しさで私を愛して」と思っていたことが全て「輝いた 遥かな記憶」だったら、あ〜全部回想だったのか、と。
「遥かな記憶」と言うとなんかもっとずっと昔からのことという印象があるけれど…ここはもうこう無理矢理解釈せんと私が前に進めないので…。もっとずっと昔から、生まれ変わる前から「貴方」を愛していたよ、と、ロマンチックな解釈もできるかな…。
幸せだった頃を思えば進んでいけるはずなんだけど、ひっかかる。「消せない」って消したいときに使う言葉ですもんね。ましてやそれが何気なく、「貴方」が無意識にしてしまっていたことだったら、「私」はすごく傷ついたことでしょう…。「同じ優しさで 私を愛して」と思えるくらい、「貴方」は優しい人のはずだから。優しい人、ましてや愛する優しい人の無意識って、悪意が無い分痛みが大きい。
うーん、こうして考えてみると、サビとサビ前以外は全て過去の話をしているんですよね。
そうすると、歌詞の違う大サビだけが今なんだ、と。
気持ちを掛け違ってしまった叶わぬ恋。「貴方」の大切でなくなった「私」。
繰り返されるサビは全て過去の幸せな瞬間を思い出しているけど、大サビだけはそんな全てを受け入れた今の「私」が、それでも「貴方」を愛していると、「夢の中でいいよ 私を愛して」と、ささやかな願望を歌うんですね。
なんて健気で切ないんですか…………。
なんかじっくり真面目に考えず、常になんとなく好きで聴いてたので、こうしてきちんと考えて、あ!こういうこと!?ってめちゃくちゃ発見でした…。すいません、ちゃらんぽらんなので…。
歌詞の時系列が入り混じってるから深いことはよくわかりません〜みたいなかんじだったんですけど、サビとサビ前が過去、大サビとそれ以外が今、とわかればするするっと飲み込めますね…。てか冒頭から思いっきり過去のことだなって、わかりますね…これもしかしてわかってなかったの私だけかもしれない…だとしたらめちゃくちゃ恥ずかしい…………。
まぁ、いい!以上を踏まえた上でMoonlightにいこうと思うんですが、MOONだけで異常に長くなってしまったので、Moonlightについてはまた今度!
それでは〜!